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2016年4月7日木曜日

明るい兆しにコラーゲン

イタリアに住んでいると、物事がスムーズに行くことは、ほとんどない。
たとえば、役所や病院等での用事、"今日はこの3つを終わらさないと"ということがあると、大体、時間ばかりかかり、結果、何も収穫がないことなんて、ざらにある。
まずは、担当者、担当機関まで到達するのに時間がかかり。で、ようやく到達しても、不在だったり、閉まっていたりなんてことは、しょっちゅう。

それが。今日は、珍しく、物事が、すべてがスムーズに、そして気分良く進んだ。

主人は、2年前に、身体障害者の認定を、INPS(社会保険事務所のようなところ)から受けている。100%、仕事復帰が不可能とのレッテル、そして、Invalidità (身体障害者度)も100%とのこと。身体障害者の補助金(年金)をもらうには、100%で喜ばしいことだけど、実際、社会から排除されてしまったような、絶望感も感じ、2年前に通知をもらったときは、複雑な気持ちだった。このInvaliditàで、国からもらえる年金、たったの280ユーロ。この2年間、経済的に本当にきつかった。今も更にきついが。。
主人は、数年前までは、超リッチ。今住んでいるビッラの他に、モンツァ中心街にアパート、そして、サンペレグリーノの山の近くに、かわいらしい別荘を亡くなった息子のために購入したり。車は、ポルシェが3台に、スポーツタイプだかのBMW、3台のジープや他にもレンジローバーを所有していた。経済的に不自由したことがまったくなく。
6年前に交通事故で息子を亡くし、生きる、そして仕事する気力がなくなり、経営していた会社をビジネスパートナーに任せっぱなしにし、その後脱税問題等で、大問題になり、それ以来、度重なる裁判、そのための弁護士費用などなど、途轍もななく、莫大にかかった。2011年から始まり、今年に入り、ようやく終息の兆しが見えてると感じられる。
今思い出すと、2年前、危篤状態から3ヶ月、モンツァのサンジェラルド病院で入院後、長期の入院生活で筋力が衰えきってしまい、寝たきり状態で、スプーンすら持つ事もできず、更に座っていることもできない状態で、モンツア退院後は直接、1ヶ月、コモの先で、スイス近くのランツォのリハビリセンターに入院。このリハビリセンターも超優秀な先生たちが揃っていて、ランツォに入院して、2日後には、すでに歩くトレーニング。"今日、初めて立てた!"とまるで子供のような声で喜んで電話してきたときは、涙が出て来た。長期入院だけでなく、日々生死をさまよっていたあの悪夢のような時間は、私も一生忘れないが、初めて立てたこと、初めて1歩歩けたことを、子供のように喜んで、電話してきてくれたときの、あの感動、胸がいっぱいになった。この特別な感動は、普段、何も問題、危機感がなく、普通の生活をしていれば味わえないことであり、ネガティブな入院生活、一生抱える病気の問題についてさえ、感謝の気持ちでいっぱいになった。今でも、あの時期電話で、毎日、"歩いた!歩けた!"と報告してくれたこと、あの嬉しさいっぱいの、まるで3歳児のような声を思い出すと、涙が出て来る。
話しは逸れたが。。。そんな報告をしてくれた初日の朝、カラビニエーリ(警察)が家に来て、主人を探しに。。今までにも数回あるけど、何も悪い事していなくても、毎回焦る。あのときも、過去の経営していた会社の問題で、所謂、捜査状を持ってきた。私は、入院している事情などを話し、病院の名前や住所を渡した。すぐに、主人の病院に連絡、捜査状がファックスされたらしく。。
なんてこともあったが、大きな問題は、すべて片付き、あと2件、小さな問題が残っているのみ。ここで内容を書くと更に長くなるから、また改めて。とてもイタリアっぽく、あり得ないことで、訴えられてるので。

話しを更に戻し。ただでさえ、ここ数年、我が家の経済状態は悪かったのに、度重なる裁判のための弁護士費用が嵩み、入院時、意識が戻ったときに、彼の所有していた数々のロレックスの時計を全部売り、生活費に回し。。そして主人は働きたくても、身体が中々思うように動かなかったり、去年は、本職のコンメルチャリスタとして、そしてある小さな企業のマネージメントもしていたが、給料が全く支払われず。まだまだ続く不景気も重なり、仕事はまったく見つからず。以前の経験も生かし、何か事業を始めたいと2−3件、真剣に考えていたけど、やはり初期費用がかかり、私たちには経済的な力がなく。先週まで、具体的に考えていた事業を義弟とやりたく、最初うまくビジネスが廻るまで、援助してくれないかと、具体的なビジネスプランを作り、直接話し、そして手紙でも、このままの状態だと、来月あたりから、カリタスにお世話になることになることになると説明しても、無視され。主人と義弟の性格がまったく違うのは、よくわかっていたけど、主人は、リッチ時代に、義弟を助けてあげてきた筈なのに、そして普段はお節介なぐらい、我が家の事情を知りたがり、週に何度も電話くるのに、手紙(メール)を送って以来、連絡なし。援助ができないなら、できないことを連絡してくるべきはずが。
義弟の悪口は言いたくないが、こういうときに人の本性って出るんだなと、私としては、興味深く観察。
主人としては、実際的には、経済的、お金での援助となってしまうが、ビジネスを始めるための初期費用を借りて、弟と一緒に会社を作ってビジネスパートナーとして、一緒にやりたかったらしい。それが、弟には通じなかったらしく。必要な初期費用も、それなりに稼いでいる弟には無理な話しでは全くないのにも関わらず。

数日前まで、このビジネスプランに、私たちの将来の光を感じていたのが、弟が当てにならないのがわかり、今朝は、年金事務所へ。(ようやく本題へ。)
イタリアにはCAFという、無料で社会保険についてなど相談に乗ってくれる事務所がある。国が運営する事務所で、最初に、主人の身体障害者証明の手続きをしたのも、近所のCAF。この事務所も、いつも人で溢れているが、職員の人は、とても優秀で、親切に、申請法など教えてくれ、手続きなども手早くやってくれる。
そのおかげで、主人は毎月、280ユーロという少しばかりの、100%身体障害者のための年金を受けている。そして、他の年金として、Accompagnamento アッコンパニャメントという制度がある。これは、自分1人では生活できず同伴者(妻や夫でも可)が必要ですということが証明でき、保健所での医師の面接に合格すればもらえる年金。2年前、このアッコンパニャメントも申請し、検査結果や病院で毎回渡される診察のカルテなど100枚以上にもなる書類を持参して、保健所で、5人ぐらいの医師面接。2年前は、アッコンパニャメントがもらえなかった。その後、またCAFに行き、アッコンパニャメントの再申請をしたいと言ったら、無理だとのこと。1人で着替えられなくても、スプーン持つ事ができなくても、アッコンパニャメントをもらうことはできないと。主人は、自分で着替えることができないと言うと、時間がかかっても、着替えられるはずだとか言われた記憶がある。80歳の歩くのも不自由なおばあさんが、面接で不合格になって、それは、歩けなくても、車いすがあるからと。とにかく、再申請は難しいと言われた、アッコンパニャメント。今日、更に再申請に挑戦したく。そして、アッコンパニャメントの他に、彼の本職のコンメルチャリスタ(税理士のような仕事)協会からの年金についても聞きたく。

今日は、いつものCAFでなく、Patronato Inca Cgil という事務所に行ってきた。この事務所も、CAFのように社会保険や労働関係の色々な相談ができるところ。モンツアの中心部にある事務所、朝8時半にオープンとのことで、事務所、役所系は、人でごった返していて、数時間待つ事もあるから、8時半に到着するように、家を7時半に出た。朝は、渋滞が激しいので、渋滞なく我が家からモンツアまで20分で行けるところ、今朝は、1時間10分かかり。あまり待たされることなく、私たちの番になり。

待たされているとき、やはり主人のように身体障害者認定を受けていると言っていた、男性とおしゃべり。やはり糖尿病や心臓疾患を抱えてるらしく、見た目は、日焼けしていて、スキーか、南国にでも休暇に行ってきたかのような雰囲気の人だったが、彼は90%の身体障害者認定を受けてるらしく。病気の辛さ、そして仕事がないことでの絶望感など、お互いでわかちあっていた。そして、色々話していると、彼は90%の身体障害者認定で、毎月500ユーロの年金をもらってるとのこと。100%の主人は、280ユーロなのに。

即、私たちの番が来たときに、職員に文句。でも、100%で、280ユーロの年金は、間違っていないとのこと。
担当の職員の女性、日焼けした肌にショッキングピンクのトップスに、髪は赤く染まっていて、50歳はきっと超えているだろうけど、年齢より若く、比較的美人。
話し始め、とてもぶっきらぼうで、感じが悪いかと思いきや。結果的には、とても頭がよく、親切で、驚いた。

アッコンパニャメントについて、主人の持っている数々の病気、糖尿病、白血病、心臓疾患、腎臓病で、アッコンパニャメントがもらえないはずはないとのこと。
申請する際に、ホームドクターに、しっかり病気について明確に書いてもらうことと、それぞれの病気において、専門医、つまり病院の主治医から、病気を証明する書類を作成してもらうことと。この書類があれば、絶対にアッコンパニャメントがもらえるはずだし、これでも貰えない場合は、訴訟を起こして、この事務所が、弁護士費用も払ってくれるらしい。ちなみに、アッコンパニャメントの年金は、500ユーロ。かなり大きい。。
とにかく、ロジカルに説明してくれて、わかりやすく、感動。

そして、コンメルチャリスタの年金についてもダメもとで聞くと。コンメルチャリスタ協会は、公的でなくプライベートな協会だから、全くわからないといいながら、ネットで色々と調べてくれた。すると、やはり早めにもらえるとのこと。申請方法なども、調べてくれて、すべての情報を印刷してくれて、とっても親切。
この年金については、何十年も前の主人の同僚のコンメルチャリスタでもあり友人の、ルチアーノが、2年前の退院後、調べてくれて、66歳前には、身体障害者認定受けていて、コンメルチャリスタとして仕事ができなくても、もらえないと言っていて、諦めていたのに、間違っている情報だったのがわかり。たかが、約300ユーロ程度らしいけど、やはり、あるのとないのとでは、全く状況が違う。それに、今まで貰えていない2年分も多分、請求できるはずとのこと。

今日は、欲しい情報が、すんなりと、優秀な職員から貰え、そして申請方法が明確になり、気持ちのよい午前中となった。ここはイタリアでなく他の国かと錯覚に陥るほどだった。

今日行った事務所は、CAFと違い、コムニスタ(共産主義)が管理する事務所らしく、主人は、事務所を出たときに、"自分はコムニスタになってしまった"と失笑。普段は、コムニスタのことを、散々毛嫌いして、バカにしているから。

そして、更に、昨日急に、主人の仕事の話しが新たに浮上してきたり。
仕事の内容をちゃんと聞いてみないと、まだわからないから、手放しではまだ喜べないが、少しずつ、暗闇から抜け出していけそう。

その後、ファルマチア(薬局)に行き、普段は、必要な薬を買うのみだが、ちょうど薬局のカウンターに、珍しく、アンチエイジングサプリを見つけ、薬局のお姉さんと、"かわいいー"と盛り上がり、衝動買い。40粒入っていて、9,20ユーロ。コエンザイムQ10、コラーゲンやビタミンACEが入っているらしく、ハートの形をしたグミ。食べてみると。。美味しい。ベリー系の味で、いくつでも食べてしまいそうだけど、1日2粒までと書いてあるから、明日をまた楽しみに。イタリア産みたいだけど、このサプリに限らず、薬でも、イタリアは、オレンジ風味やレモン風味だったりして、美味しい薬も多い。







化粧品の衝動買い

この悶々とする普段の日常については、こちらのブログ、“ピアノピアニーノ”  https://ameblo.jp/pianopianino/ に書いていますが。 週末、久々のミラノでの衝動買い。 化粧品! ミラノは週末によく行っていても、あまりゆっくりショッピン...